入門編 PR

ヨット遊び入門者に現役オーナーが伝えるスタイル別ヨットの選び方

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こんにちは。現役ヨットオーナー兼セーリングインストラクターの ユウミマサトですプロフィール

私が初めてのヨットを購入する際に考えていた事を白状します

じつは・・・ すぐに小笠原諸島へ行くつもりでいた・・・

正しくは、 行けると思っていた。 ヨットですからね! 少しのクルー経験しかなく、知識も技術的にも 未熟なまま ヨットを買い

行けると思っていました  今でも気持ちさえあれば、誰でもいけると思っています

この勢いで選んだ中古ヨットはとても良いモノで、セーリングでも エンジンでもよく走り 扱いやすい船で、沢山の想い出と経験をもらいました

しかし  入門用のヨットというモノは無い!  それ故に苦労もありました

 

ヨット遊びにも 種類があることを知ってる?

そこで、初めてヨットを購入する際に重要な あなたの目的を一緒に考えてみます

あなたの目指す遊び方は、どの様なスタイルでしょうか

  1. 日帰りクルージング
  2. 日帰りセーリング
  3. 数日の沿岸クルージング旅行
  4. 中長期の沿岸クルージング旅行
  5. 外洋航行が日常的な近距離クルージング旅行
  6. 外洋クルージングで国外への旅行
  7. ヨットレース

重なることもありますが、簡単に分類してみるとこんな感じに分ける事が出来ると思います

クルーザーヨットで遊ぶにもスタイルは様々で、目的に合った艇が存在する

あなたの楽しみたいスタイルに合わせた 艇種の考えかたをシェアしていきます

 

選び方の前に あなたの遊びスタイルを見つけましょう

遊び方のスタイルは?  こう問われても

「そんな事わかりません!」  こんな感じになるのがこれからヨットを始める方の正直なところかと思います

まず、あなたがヨットに求める目的はどんな感じなのか?  整理していきましょう

日帰りクルージング

エンジンとセールの両方を使いながら日帰りで出掛ける為のクルージング、近くの離島や母港以外の港町に行って食事をしたり、アンカリングして海水浴や 宴会するなど

ピクニック的な要素を求めますか

同乗する人数は? 定員一杯に乗って遊ぶならキャビン(船内)よりもコックピット(操縦席)の広いレーサークルーザー(R&C)が向いています

ご家族や、パートナーなど少人数で快適に過ごすならクルージング艇。 その中でも沿岸クルージング艇とよばれる船が良いでしょう

 

日帰りセーリング

エンジンは港の出入りに使うだけで、風を利用したセーリングを楽しみたいですか

この場合ノンビリとセーリングするだけなのか、ヨットの性能を引き出せる限りの探求心を持つかでも艇種はかわります

特に最近注目されているディセーラーは、一人でも扱いやすく美しいモデルが出てきています。 (国内にはまだまだ少ないのが現状)

しかし、楽しければ問題ない遊びです。 多くのヨットで、楽しく過ごせると思います

 

数日の沿岸クルージング旅行

日帰りでは行けない距離にある港を目指して、昼間の航行だけで遊びに出掛けますか

一泊から数日の宿泊がともないますので、船内泊をする場合にはキャビン(船内)の広さ、高さは重要な要素です

食事を作るなど生活の全てを船でまかなうと想定しているならクルージング艇

レーサークルーザーでも豪華な内装と使いやすいキャビンをもつヨットは多くあります

 

中長期の沿岸クルージング旅行

日帰りでは行けない場所、場合によっては夜間航行を必要とする島や港に行きたいですか

多くの時間を船の上で過ごすことになる

しかも航行時間がふえる場合には キャビンよりもコクピットの広さ、 快適さが重要です(コクピットは操船するだけでなくリビングルームにもなる)

日数が長くなれば、天気の悪化にも遭遇するでしょう。 安心して乗れる操作性と、船体の信用が欲しい

オススメ艇種: レーサークルーザー、 クルージング艇

 

外洋航行が日常的な旅行

確実にオーバーナイト(夜間航行)のクルージングが必要な離島に出掛けますか

一夜のオーバーナイトでも、パートナーや ご家族での旅行を想定している場合には、船長の負担が増えるでしょう

この場合、船の航行性能が重要になってきます。 素直な操作性能と直進性は 疲労の軽減につながり、一晩くらいなら あなたの頑張りが続くと思います。 天候の変化にも対応しやすい性能です

荷物も増えていくことでしょうから、船室内のスペースも必要

 

外洋クルージングで国外への旅行

太平洋横断や、世界一周。 または、日本から南下してアジアの島々を旅する予定ですか

生活の全てを船上で完結する必要があります。 日数にもよりますが、荷物が増えると収納スペースの確保が困難になってくる

食料品、衣服、飲料水、燃料、遊び道具など 積込みはじめるとキリがなくなるものです

安全を担保できる安全装備、生活用品が積み込まれるとかなりの重量になってきます、この場合でも十分な浮力をもった船体デザインであれば操作性能は犠牲にならない

ここでも、素直な操作性能と直進性は疲労の軽減につながり、悪天候のサバイバルモードであなたをサポートする要素です

大きさで選ぶ前に、十分な強度と 利用可能なスペースの確保、保進性とセーリング性能が優れていることを重点にしたい

 

ヨットレース

日本セーリング連盟JSAF 等の団体の加入したり、マリーナ、ヨットハーバーなどのヨットクラブが主催するヨットレースに参加したいと考えるなら、速い事は楽しいことです

レーティング(ハンディキャップ)によって順位は操作されますが、一番でゴール出来るなら やっぱり楽しいです!

ここでの問題は、 勝ちにいくなら、際限なく お金をつぎ込む必要があるという事です!(買収工作ではない!とにかく優れた技術を購入すれば勝てる)

多少古くても、速い設計の船にお金をかければ 勝てます

その気概と資金が有れば、間違いなくレース艇の一択になるでしょう

 

ヨット遊びのスタイルは、1つに限定されるものではありませんが、遊び方によっては艇種の向き不向きがある

ヨットの艇種や大きさ以外にも、 セールの面積、マストの本数、キャビンの大きさ、舵(ラダー)の種類と取り付け位置、 ハル(船体)形状、 バラストキール(船体中央部のオモリ)形状と重量比など。

検討する内容は多岐にわたりますが、このあたりは大雑把に分類した 艇種で判断できるので心配はいりません

次で解りやすい程度に解説していきます

 

入門者がヨットを買う為に大きく5つに分けて艇種を教えるよ

①競技レースを主目的にするなら、軽くて水線長の長い船が有利 これを叶える艇種をレース艇と言っています。

②競技では無く、風を利用したセーリング技術を探求することや、風と波の音しかしないセーリングヨットを楽しみたいなら、ディセーラーといわれる艇

③セーリングもほどほどに、クルージング旅行もほどほどに楽しみたいなら、レーサークルーザー

④セーリングはノンビリ、近場の旅行くらい、果ては別荘代わりにもしたいなら、沿岸クルージング艇といわれる艇

⑤外洋クルージング旅行も宴会も、クルージング艇といわれる艇

 

これら以外にも、船体の数やマストの本数で分類する方法もある。

船体のかずでは、モノハル(単胴船)、カタマラン(双胴船)、トリマラン(三胴船)があり

遊びのスタイルよりも、移動速度や空間の確保を重視した選択になります。 ➡ wiki:

ヤマハ発動機 ヨットの種類

マストの本数では、ヨットでは一本と二本がみられますが、帆船となると三本以上もある

 

レース艇

長く高いマストを持ち、大きなセールを張り、とにかく速く、短い時間でレースを走り切ることを目的とする艇種

ヨットが、早く走る為の 要素を少し紹介します。

  1. 長さに対して船体総重量が軽い   軽いから速くなる
  2. セール面積が大きい。 風を利用する面積が大きいと発生する推進力も大きい
  3. 抵抗が少ない。    セーリング時の減速要素が少ない
  4. 必要以上にヒールしない。   抵抗が増す要素を増やさない

これ以外にも、複雑なバランスで構成されて 速いヨットは出来ていますが、性能を引き出すためには船長の腕と知識が必要。

         入門向きでは無いヨット

このサイトでは レース艇を選ぶ方を対象としていませんので、詳細は割愛させていただきます。

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ディセーラー

ディセーラーという選択肢を提案します

風と戯れ、セーリングを探究することを目的としたヨットが存在します

この種類はセーリング技術を探究することや、ピクニックするように楽しむことが目的の方には最適です

キャビンは小さく生活するための船ではない。  多少は 遊び方が限定されたヨットですが、 レースにも楽しく参加できるでしょう

しかし、基本的に 大きな湾内や内水面などの穏やかな場所に向いており、汎用性は無いと思ってください

※近年では、全長60フィートなんて大きな ディセーラーも出てきました。日本国内では持っている人はいないでしょうけど  あなたが一番乗りも望めます

    セーリング技術を探究する楽しみ方の提案です

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レーサークルーザー

レーサークルーザーは、少し大きめのセール面積を持ち、少し速く走ることも可能で、宴会や旅行も可能なキャビン装備がある船種です

私が初めて購入したヨットはこれでした。そこでの経験も交えて考えると、使い勝手が良い種類だと思います

しかし、回頭性能や、速く走ることも目的の一つとしていますので、少人数のクルーで乗るには船長の技術が求められる場面が出てきます。 入門用というヨットは無い! そのうえで選ぶなら、この辺りで始めるのは無難な判断となります

セーリング装備も、キャビン装備も充実した お手軽パックで遊びの幅が限定されない!

趣味でヨットを購入する際のレーサークルーザーの意味と特徴は解りにくいクルーザーレーサーという言葉もあります。 この場合クルーザーヨットに乗るレースを楽しむ人と解釈すると解りやすい では、レーサークル...

 

沿岸クルージング艇

クルージング艇といわれる中で、あえて沿岸クルージング艇と分類しています

停泊中を 快適に過ごすためのデザインが盛り込まれており、 ハル(船体)が幅広で居住空間を大きくとっています。 マリーナに泊めて過ごす遊びに向いている

マスト(帆柱)が低く、セール面積は控えめで、扱いやすいセールプランになっていますので、体力に自信のない方にも優しいヨットです

快適なキャビンライフを過ごすことが可能

しかしこの船種は、まず外洋に向いていません。ハルが幅広で居住空間を大きくとっている為に、同じ長さのヨットよりも総体積が大きく 風や波の影響を受けやすい

エンジンを大きくして機走力で進むことを前提にしている為に、エンジンパワーをうわまわる抵抗(風圧、波潮流)をうける荒天時には苦労する事もあるでしょう

気軽に快適なマリンライフを楽しむ宴会場・別荘

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外洋クルージング艇

ハル(船体)形状に特徴があり、重排水量型と一般的に言われている重たいヨット

V字型をした船底部が波を切り、柔らかな乗り心地のクラシカルな雰囲気をもったヨットが多い。

長距離航行に向いた保進性能を持っており、荒天時にも船の頑丈さと、復元性の高さで耐え忍ぶタイプ

帆走性能は高くなく、必要最小限のセールプランで扱いやすい。 キャビンはいかなる天候においても快適な空間を確保することを目的に造られている。

コクピットはコンパクトで簡素、リビングルームとしては手狭な作りが多くなっています。

憧れのクルージングヨットとして、国外では船齢100年なんて船も存在します

 

近年では、上記とは異なるタイプの外洋クルージング向けヨットも多くあります。

帆走性能を高めつつ、軽量で速いが 操作性も、保進性も犠牲にしない船型。 これからの外洋クルージングヨットはこちら側のタイプになって行きそうです。

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船体の全体的なサイズに注意してヨットを選びたい

入門者向けのヨットというモノ有りませんので、いずれの艇種でもサイズ感を意識して選んでください

船体の長さで表すことの多いヨットサイズですが、ハル(船体)の水面からの高さ、横幅の違いで大きく印象が変わります

見た目では安定しているように見えるでしょうが、重さ(排水量)が大きくなると扱いにくくなる。 それだけでなく 風を受ける面積の違いによって操船の難易度が異なることや、単純に手で抑える重さが変わったりもします

入門者が初めてのヨットを購入する場合、長さ28フィートあたりまでのヨットであればどの様な種類でも問題ないでしょう

港に泊まっている状態で、係留ロープを引いたときに重たいと感じるようで有れば、そのヨットは、あなたに向いていないヨットです

御自身の体力に見合った船か、それ以下を選んだ方は、長い時間(頻繫に)乗られているように思います

長さ1フィートの違いでは、あまり違いを感じなくても、横幅が10㎝ 違えば圧倒される程に大きくなってしまいます。

 

 

まとめ

私が初心者であったとき、未熟であるが故に苦労した経験から初心者にオススメする艇種は、レース艇以外のモノ!

これはスピードを求めるよりも扱いやすさを求めるべきと考えるからです

レース艇は速いと思うでしょうが、初心者のレベルではその性能を引き出す事は出来ません!  確実に無理です

むしろ扱い辛く、あなたのミスを許してくれない、楽しくない乗り物に感じてしまうと考えます

クルージングを楽しみたいならば舵効きの良い、安定した舵と、失速し難いキールを持ち

いいかげんな操船でも、あなたの言う事をきいてくれるヨットが良いです。

遊びのスタイルを一つにしぼる必要はありません。

しかし、安全を確保するための選択は重要です。無理のない範囲で扱えると楽しく乗り続けていけます。

 

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