私のヨット初体験は、24フィートのセーリングクルーザーでした
私が初めて所有したヨットは、30フィートのセーリングクルーザーです
ディンギーとよばれるヨットに初めてふれたのは、ヨット初体験から10年、クルーザーオーナーになってから7年後のことです。
あなたがヨットに興味を持って、思う疑問の一つ
「小さなディンギーから始めないとヨットって乗れないの?」
きっとこんなところでしょう でも 私は乗れましたよ
むしろ、ディンギーの方が難しいと感じたほどです
こんな経験から、ディンギーから始めてみようとする船長に疑問を持ちました
その訳を 私なりの視点から考えてみます
小舟だからって ディンギーは手軽ではありません
ディンギーの定義をバラストキールの無いセーリングボートとしてすすめます
多くの場合、学生時代にはじめるヨットはディンギーになるでしょう
スポーツの一つと捉えられているディンギーは、教育の側面も持っています
それゆえに、指導者は伝えることを学んだプロが多い事は事実
それゆえに、初心者は画一的な学びから始めるようです
そこで あなたに お聞きしたい。「それがしたいのですか?」
ディンギーって小舟ですが、 小さいこと = 手軽な理由 にならないと思います。
手軽なところ
- レンタルしやすい ヨットが盛んな海にはレンタルあり。
- 一人でもOK 一人乗り専用ヨットがある。
- 指導者が多い 学生やそのコーチOBまでもが指導者に。
- 間口がひろい 公共施設でもレンタル、講習をしてる。
- 費用面 講習レンタル込みで4000円~
- 腕力が要らない 小さいセールは楽。
- 免許不要 対象にならないヨット
- 管理されてる 帆走区域が指定され安心
手軽でないところ
- 水に落ちること前提 初心者は沈する。
- 所有しないと不自由 レンタルは時間にしばられる。
- 天候に敏感 構造的に風速によっては走れない。
- 指導者が必要 エンジンないから確実にうごけない
- 挙動が敏感 軽く小さな船体は反応早い
- 体力は必要 沈起こし、ハイクアウトに基礎体力要る
予定を組んで参加したのに、天候に敏感なディンギーでは出港できない日も多くなります
まして初心者では、強風が予想される日には絶対に出させてもらえません。 ハーバーマスターの権限で禁止されます。 (安全の確保には必要な判断)
これ、不自由なことだと思います。 ヨットは自由を手に入れることが可能なツール
管理されないことで、責任をもつ自由が手に入るものだと考えます
私がディンギーに乗って体験したかった事の一つに沈することがあります
クルーザー乗りには未知の体験 楽しかったです。
沈してもすぐに起こすことが簡単なので、不安全な乗物ということでは 無い! 濡れるけど・・・
クルーザーヨットは沈しないから手軽です。
誤解のないように書きますが、ディンギーでもクルーザーでも水には ぬれます
しかし、ハイヒールでもなければ 普段着で乗り込むことが出来るのがクルーザーです
準備にかかる時間、服装の自由度は格段に上 お手軽な乗物になっている。
手軽なところ
- 沈しない 構造的に沈は無い。(例外ある)
- 出港は自由 オーナーの責任で自由
- エンジン有り 風が有るところまで移動できる。
- 下手でも動く テキトーでも動くから楽しい。
- 体力不要 装備、構造に任せても操作できる。
- 天候に強い 海況が悪化しても対応できる。
- 一人でもOK カスタムしたら誰でも乗れる。
- 人口減少 文化、年齢的に衰退期でウエルカム。
手軽でないところ
- レンタル難しい 有っても費用が高い。
- 指導者不足 経験者先輩方が必ずしも良い指導者でない。
- 間口狭い 認知されてないから入り口見つからない。
- 免許必要 ほとんどが対象になる。(例外ある)
- 費用の壁 何かとお金必要。
- 勇気要る 自由は怖い。
クルーザーヨットを所有する事は自由度が高い 学び
責任をもつ覚悟があれば、あなた次第で学べます。 天気が悪くても、いつ何時でも、自由です。
クルーザーヨットで沈しないのには構造的に理由がある。
船体下部に金属製のバラストキールがついているので、倒れ 沈する ことに抵抗する力をもっています。(恐ろしく大きな波に巻き込まれたら 沈します)
5. ヨットの安全神話を鵜吞みにしないで
復原力曲線の魔術で、復原力消失角が120°近くまであるといった情報が、横倒しになっても安全という”ヨットの安全神話”につながっていると思います。
「横倒しになればセールに働く風の力が抜けるのでそこで止まり、我慢していればその内に復原する」という神話です。
今までに述べたように、これは静的なヒール角についてしか言えないことです。
動的なヒール角、すなわち「風が船をヒールさせようとする仕事量」という考え方からすると、横倒しで止まるという保証はどこにもありません。
セーリングを学ぶにはディンギーのほうが向いてる?
初心者でも クルーザー経験者でも ディンギーから学ぶことは多い。
- 船体重量が軽いことからくる 加速、減速を体感しやすいこと。
- セールトリムが テキトー(いい加減)だと進まなかったり、すぐに沈します。
- ティラー(舵)の効きがピーキー(神経質)なので、ハンドリングの練習に向いてる。
- バラストが無いことから、自分でヒール(傾き)を調整する意識がつく。
- エンジンに頼らない練習が普通にできる。
- 風で動かすことが当然なディンギーなので、風に対する評価をし続ける意識が身に付く。
上記のような利点は、他にも沢山あるかもしれません。
セーリングディンギーは競技として盛んです。競い合うことも 目的の一つです。
もちろん、そこに参加する必要はありませんが、技術を習得することを目的に入門ヨットとしてディンギーを選ぶなら競うことは 学びになるでしょう。
しかしながら、ヨット入門の際に小型だからとか、学生や子供が乗っているという理由でディンギーからはじめる必要性はないと考えます。
結局のところ理屈は同じ
ヨットは風で動くことができる乗り物ですが、その理屈を学ぼうとする時
ディンギーに乗っても、クルーザーに乗っても理屈は同じ。
風を利用する構造が同じだからです。
理論的な部分を学びたいなら、座学でしっかり学ぶほうが 早いでしょう。
講習会に参加するまでもなく、書籍で十分です。
こちらの二冊は、私が独学時代に読んだ書籍。いずれもとても役に立つ内容です。
セーリング時間があなたの経験値
ディンギーをセーリング入門用と とらえている方に 伝えたいことがあります。
セーリングの技術を身につける為のヨット という船はありませんよ。
セーリングが上手になりたいと思っているなら、ディンギーでも、クルーザーでも
風を感じる時間を増やすこと。
セーリングする時間を持つことです。 その時間が 多ければ多いほど、あなたの技術は素直に成長します。
ここに理屈はありません。 船に乗る時間でなく、風を利用する乗り方が成長の近道
入り口に関係なく、 船長に成れるんだよ!
ここまで書いてきて、私の考えも 正解では無いと、認識を新たにしています。
入り口に関係なく、船長に成れるんだよ!
ここは変わらないですが、クルージングをどの様に楽しむのか、 これによってはディンギーも必要なのかもしれません。
セーリングを効果的に使って ヨットに乗りたい方が、 ディンギーを意識しているのかも知れません。
その上で まとめてみます。
- ディンギーから学ぶ要素はクルーザーでも 重要なこと。
- 手軽な理由は、どちらにもある。
- 手軽でないところは、ヨットに乗りには障害とならない。
- 船長になると決めたなら、やりたいことを素直に進めましょう。
- とにかく、セーリングをしようよ!!
これから船長になる方 以外にも
ディンギーセーラーからクルーザーセーラーに転身する方も増えて欲しいと思います。
水平線は広くつながっていますよ